こんにちは、はちすゆうきです。
「自分が本当にやりたい仕事が分からない」
「毎日をただ生活費を稼ぐためだけに過ごしている気がする」
そんなモヤモヤを抱えて、
ノートを開いて自己分析をしたり、
自分の強みを探そうとしたりしたことはないでしょうか。
私自身、そんな時期がありました。
けれど、自分の部屋の中にじっと座り、
頭の中だけで過去の自分をいくら掘り返してみても、
胸が躍るような答えは見つかりません。
その理由はとても単純です。
人間は、自分の記憶の中にある「知っていること」からしか選べないから。
部屋の中には、あなたが過去に経験したことしか置いてありません。
まだ見ぬ未来の選択肢は、部屋の外側にしかないのです。
食べたことのない料理を「好物」には選べない
少し身近な例を思い浮かべてみてください。
もし誰かから「あなたの世界で一番好きな食べ物は何ですか?」と聞かれたら、
これまでに自分が口にしたことのある料理の中から答えますよね。
生まれてから一度も食べたことがない、
名前も味も知らない異国の家庭料理を思い浮かべて、
「あれが私の大好物です」と答える人はいません。
人は、体験したことのないものを
「好きだ」と感じることも、
「やりたい」と熱望することもできないのです。
仕事やこれからの生き方も、これとまったく同じ。
これまでの人生でたまたま出会った、
ほんの数個の選択肢だけをテーブルに並べて、
「この中に一生を捧げたい仕事はあるか」と悩んでいても、
見つからないのは当たり前のことです。
あなたの情熱が冷めているわけでも、
才能がないわけでもありません。
ただ単に、「体験のサンプル数」が足りていないだけなのです。
週末の「山手線謎解き」で夢中になったこと
先日、私はふと思い立って、
都内を巡る「山手線の謎解きゲーム」に一人で参加してきました。
キットを片手に電車へ乗り込み、
指定された駅で降りて、街の看板や路地の手がかりを探しながら暗号を解く体験型イベントです。
普段なら気にも留めずに通り過ぎてしまうような裏道を歩き、
階段を上り下りしながら次の目的地を目指す。
頭を抱えるほど難しい謎ばかりでした。
けれど気がつけば、時間を忘れて少年のように夢中になって歩き回っていたのです。
参加する前は、「街歩きの謎解きなんて本当に楽しめるのかな」と半信半疑でした。
でも、実際に足を運んで自分の手で謎を解いた瞬間、
「こんなにワクワクするエンタメがあったのか」と心が躍りました。
「今度は別の謎解きにも行ってみたい」
という新しい興味が次々と胸の内に湧き上がってきたのです。
心のスイッチが入るのは、いつだって「行動した後」です。
体験する前に「やりたいかどうか」を考えても答えは出ません。
体験してみたからこそ、初めて心が動き出すのです。
「できること」だけで選ぶと、仕事は作業になる
私たちは人生の多くの時間を、仕事に費やして生きています。
ただ食べるためだけに我慢を重ね、
「生活費を稼ぐための作業」として毎日をこなすのは、
あまりにも心がすり減ってしまいます。
できることだけで仕事を選ぶと、
確かに失敗は少ないかもしれません。
けれど、そこに心が躍るような喜びは生まれません。
「やっていて楽しい」「もっと知りたい」と思える仕事に出会うための最短ルートは、
日常の中で「未体験のサンプル」を増やしていくことです。
新しい体験をひとつ重ねると、
その記憶がこれまでの経験や知識と化学反応を起こします。
「あの体験の面白さと、自分が今までやってきたことを組み合わせたら、新しい企画ができるかもしれない」
そうした独自の発想やライフワークの種は、
体験と体験の交差点からしか生まれないのです。
今日からできる「小さな未体験」の集め方
体験の数を増やすといっても、
仕事を辞めたり、いきなり海外へ旅立ったりする必要はありません。
登ったことのない山へ足を伸ばしてみる。
気になっていた暗闇の体験イベントに行ってみる。
そんな少しの好奇心で十分です。
もっと身近なところであれば、
今日いつもと違う改札から出てみる。
通ったことのない裏道を歩いてみる。
普段は絶対に選ばないジャンルの本を一冊めくってみる。
それだけでも、立派な「新しい体験」です。
「これが何の役に立つだろう」と損得を計算する必要はありません。
日常の小さな枠組みから、ほんの1ミリだけ外側へ足を踏み出してみる姿勢が大切です。
その小さな体験の積み重ねが、あなたの引き出しを豊かに広げ、
まだ見ぬ「やりたい事」と出会うための確かな扉を開いてくれます。