「また失敗してしまった」と落ち込んだり、思い通りにいかない現実にイライラして心がすり減っていませんか。
毎日の中で起きる様々なトラブルに対して、いつも穏やかで軽やかに過ごしている人がいます。その人と、そうでない人の違いは、状況が恵まれているかどうかではありません。「出来事の捉え方を変えるフレーズ」を使いこなせているかどうかの違いです。
今日の結論です。
「感情それ自体には本来、良い・悪いの意味はなく、自動的に湧き出てくるもの。すべては個人の主観による意味づけで決まる。ネガティブな感情が湧いたときは『ということは、〇〇ですね』という変換フレーズを使い、肯定的な解釈へ繋げることで、自分の心を一瞬で前向きに変化させられる。」
毎日1000日以上連続で音声配信を続けているのも、日々湧き起こる予想外のトラブルや感情の波に対して、この捉え方の変換を繰り返してきたからです。具体的にどうすれば感情を前向きにコントロールできるのか、その手順を解説します。
事実と「意味づけ」を分ける
有名な例え話があります。コップの中に水が半分入っているとき。
「もう半分しかない」と捉えて不安になる人もいれば、「まだ半分もある」と捉えて安心する人もいます。
水が半分あるという「客観的な事実」は一つだけです。しかし、それを脳がどう認識し、どう解釈したかによって、生まれる感情は「不安」と「安心」の真逆になります。
つまり、私たちの心を動かしているのは出来事そのものではなく、出来事に対する「意味づけ」なのです。この意味づけを意図的に切り替えるスキルを心理学で「リフレーミング」と呼びます。
一瞬で捉え方を変える「魔法のフレーズ」
リフレーミングと聞くと難しそうに感じられますが、実はたった一つの言葉を口癖にするだけで、誰でも簡単に実践できます。
それが、以下のフレーズです。
「ということは、〇〇ですね」
ネガティブな事実を感じた直後に、このフレーズを接続詞として挟み、その後にポジティブな言葉を繋げます。
- 「計画通りに進まなかった」 ➡ 「ということは、明日はもっと効率的なやり方を試すチャンスですね」
- 「上手く説明できなかった」 ➡ 「ということは、次はもっと分かりやすく伝えるための伸びしろがあるということですね」
「ということは……」と呟いた瞬間、脳は「それに続く肯定的な理由」を自動的に探し始めます。意志の力で無理にポジティブになろうとするのではなく、言葉の力を使って脳の検索システムを前向きな方向へ誘導するのです。
子どもの失敗を「成長」に変える言葉がけ
このアプローチは、子育てにおける親のイライラ防止や、子どものやる気を引き出す際にも絶大な効果があります。
子どもが勉強で間違えたり、お片付けを失敗したとき、つい「また間違えて!」「なんでできないの!」と怒りそうになることがありますよね。
そこで、親の言葉がけをリフレーミングのフレーズに変えてみます。
- 「またテストで間違えたのね」 ➡ 「ということは、次はどうすればいいだろうね?」
- 「おもちゃをこぼしちゃった」 ➡ 「ということは、次はどうしたらこぼさずに運べるかな?」
「また失敗した(ダメだ)」という評価から、「ということは、次はどうする?」という問いかけに変えることで、子ども自身が自発的に解決策を考え、失敗を「成長のチャンス」として捉え直せるようになります。
失敗を恐れない自立した心を育むために、親が言葉の変換器になってあげることが最も効果的です。
今日から始める小さな対話
感情の切り替えは、気合いや性格の問題ではありません。言葉をどう選択するかのシンプルな手順です。
まずは今日、目の前で起きた「ちょっとした不都合」に対して、以下の小さなアクションを試してみてください。
「『今日は疲れたな』と感じたとき、『ということは、今夜はお風呂にゆっくり入って体を労わるタイミングだな』と頭の中で繋げてみる。」
「ということは……」の後に、どんな温かい言葉を繋げますか?
あなたの発する言葉一つで、目の前の世界はいつでも優しく変わり始めます。



