「自分の意見を伝えただけなのに、なぜか相手が不機嫌になってしまった」
「会議や相談で意見が食い違った時、どう伝えれば角が立たないのかわからない」
職場やプライベートでのやり取りにおいて、このようなコミュニケーションの難しさを感じた経験はありませんか。
本音を伝えたいけれど、相手との関係を壊したくない。
その結果、言いたいことをグッと飲み込んでしまい、モヤモヤを抱えてしまう人は少なくありません。
相手と対立することなく、自分の意見を自然に受け入れてもらうための鍵は、実は「接続詞の選び方」にあります。
今回は、誰でも今日から実践できる「相手を否定しない伝え方の技術」について分かりやすく解説します。
なぜ「でも」と言った瞬間に空気は凍りつくのか
意見が食い違った時、多くの人が無意識に使ってしまうのが「でも」「しかし」という逆接の接続詞です。
「おっしゃることは分かります。でも、私はこう思います」
一見すると相手の言葉を一度受け止めているように見えますが、言われた側の脳は「でも」の後に続く言葉を「反論」「否定」として認識します。
人間の脳は、自分の意見を否定されると「存在そのものを脅かされた」と錯覚し、本能的に防御反応(警戒心や反発心)を起こしてしまいます。
どれほど論理的で正しい提案であっても、「でも」と口にした瞬間に相手の心のシャッターは下りてしまうのです。
相手を受け止めながら主張する「その上で」の魔力
そこで取り入れたいのが、相手を一切否定せずに自分の意見を展開する魔法の接続詞、「その上で」です。
- 【NG例(Noの対話)】:
「企画の趣旨は理解しました。でも、予算オーバーなので見直すべきです」 - 【OK例(Yes-Andの対話)】:
「企画の趣旨は素晴らしいですね。その上で、今回の予算枠に収める工夫を一緒に考えませんか」
「その上で」という言葉を使うと、相手の意見を「確固たる土台」として肯定した上で、その上に自分の新しいアイデアを積み重ねる構図が作られます。
言われた側は「自分の意見が尊重された」「一緒に良いものを作ろうとしてくれている」と感じるため、対立ではなく「共創」の対話が始まります。
明日からすぐ使える!「その上で」の実践3ステップ
- まずは相手の言葉をそのままオウム返しする:
「〇〇という考えですね」と、まずは評価を挟まずに相手の意見を受け止めます。 - 「その上で」と口に出す:
「でも」「しかし」が出そうになったら一呼吸置き、「その上で」に言い換えます。 - 自分の意見を「追加の選択肢」として乗せる:
相手を否定するのではなく、「別の視点を足す」感覚で自分の考えを提示します。
日常の雑談や家庭での会話、仕事のミーティングなど、あらゆる場面で「その上で」を意識してみてください。
ちょっとした接続詞の選択が、あなたの周りの人間関係を劇的に心地よいものへと変えていきます。